燕京雑考@ブログ版
中国・北京の歴史、風習を紹介。一日一つを目指します。
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小寒の七十二候は
一候: 雁北郷(雁、北に郷(むか)う)
二候: 鵲始巣(鵲、始めて巣くう)
三候: 雉始雊(雉、始めて雊(な)く)
ガンが北に移動を、カササギが巣作りを、キジが求愛の鳴き声を上げ始める季節です。
ガン、カササギ、キジとすべて鳥でまとっているのが印象的です。
これからが冬本番ですが、春に向かって自然は動いています。
参考までに日本の小寒の七十二候は
初候: 芹乃栄(せりすなわちさかう)
次候: 水泉動(しみずあたたかをふくむ)
末候: 雉始雊(きじはじめてなく)
~>゜)~<蛇足>~~
中国では「冷在三九,熱在中伏。」(寒さは三九、暑さは中伏)といいます。
その三九が小寒の時期に始まります。
「小寒節,十五天,七八天處三九天。」 小寒は15日、7,8日目は三九の日。
一年で一番寒い季節にいよいよ突入です。
小寒の画像は百度百科から
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冬至の七十二候は
一候: 蚯蚓結 (蚯蚓、結ぶ)
二候: 麋角解 (麋角、解す)
三候: 水泉動 (水泉、動く)
ミミズも地中に絡み合うように潜み、大鹿の角が落ち、水が動く季節です。
蚯蚓はミミズ、麋は大鹿のことです。
参考までに冬至の日本の七十二候は
初候:「乃東生」 (なつかれくさしょうず)
次候:「麋角解」 (さわしかのつのおつる)
末候:「雪下出麦」(ゆきわたりてむぎのびる)
~>゜)~<蛇足>~~
冬至の今日から、「数九」が始まります。
九日を九回数えるともう春です。
冬至の画像は百度百科から
大雪の七十二候は
一候: 鶡鴠不鳴(鶡鴠、鳴かず)
二候: 虎始交 (虎、始めて交む)
三候: 荔挺出 (荔挺、出る)
鶡鴠も鳴かなくなり、虎が求愛をはじめ、捩菖蒲が芽をだす季節です。
鶡鴠は雉、鶏に似ているなどの解説は見かけるのですが、
大昔の文章に名前を見かけるだけで、どの鳥なのかわかりませんでした。
夜鳴きする鳥のようです。
荔挺は、捩菖蒲(ネジリアヤメ)。季節的にあっているのかなぁ...と思うのですが、どうなのでしょうか。
参考までに大雪の日本の七十二候は
初候:「閉塞成冬」(そらさむくふゆとなる)
次候:「熊蟄穴」 (くまあなにこもる)
末候:「鱖魚群」 (さけのうおむらがる)
大雪の画像は百度百科から
小雪の七十二候は
一候: 虹蔵不見(虹、蔵れて見えず)
二候: 天気上騰地気下降(天気上騰し、地気下降す)
三候: 閉塞而成冬(閉塞して冬を成す)
虹を見なくなり、天気は良くても気温は下がり、重苦しい雰囲気の冬になる季節です。
参考までに小雪の日本の七十二候は
初候:「虹蔵不見」(にじかくれてみえず)
次候:「朔風払葉」(きたかぜこのはをはらう)
末候:「橘始黄」(たちばなはじめてきばむ)
~>゜)~<蛇足>~~
小雪を比較すると、大陸である中国のほうが冬への進度が早いように思います。
立冬の七十二候は
一候: 水始氷(水、始めて氷る)
二候: 地始凍(地、始めて凍る)
三候: 雉入大水為蜃(雉、大水に入り蜃と為る)
水も大地も凍り始め、雉を見かけなくなる季節です。
参考までに白露の日本の七十二候は
初候:「山茶始開」(つばきはじめてひらく)
次候:「地始凍」(ちはじめてこおる)
末候:「金盞香」(きんせんかさく)
~>゜)~<蛇足>~~
雀は蛤になりますが、雉は大蛤(蜃)になるんですね...
昔の人の想像力には感心してしまいます。
立冬の画像は百度百科から