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燕京雑考@ブログ版
中国・北京の歴史、風習を紹介。一日一つを目指します。
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大暑の時期はちょうど三伏の中伏のころ。
一年でも一番暑い時期です。


大暑の七十二候は
一候: 腐草化蛍
二候: 土潤溽暑
三候: 大雨時行
蛍が出てきて、蒸し暑い、にわか雨の降る季節です。

この時期は三伏の中伏にあたり、
文字通り一年で一番暑い時期でもあります。

大暑には伏茶を飲む習慣があるとか。
知らない習慣だったので調べてみたところ浙江省温州のあたりの習慣として有名だそうです。
伏茶とは
金銀花(スイカズラの花)、夏枯草(ウツボグサ)、甘草(カンゾウ)等等を煮出したハーブティーのこと。
昔は六月初から八月末までの夏の間、凉亭が設けられ、そこで無料で振る舞われたそうです。
  注)「茯茶」も「伏茶」といったりするそうですが別物です。


~>゜)~<蛇足>~~
 大暑の日本の七十二候は
 初候:「桐始結花」(きりはじめてはなをむすぶ)
 次候:「土潤溽暑」(つちうるおうてむしあつし)
 末候:「大雨時行」(たいうときどきふる)
 初候以外は同じです。
 ちなみに「腐草為蛍」(くされ たるくさ ほたるとなる)は
 日本では芒種の次候になっています。
 日本と中国の違いとして面白いですね。

>゜)~<蛇足2>~~
 伏茶とは違いますが、北京の清涼「酸梅湯」を飲みました。
 
 本当なら、「緑豆湯」のほうがいいのでしょうが...
 
大暑の画像は百度百科から
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小暑のころ、旧暦の六月といったら蓮見の季節。
 

小暑の七十二候は
一候: 温風至
二候: 蟋蟀居宇
三候: 鷹始鷙
温風(熱風?)が吹きはじめ、コオロギが軒の下に移り、鷹が猛鳥に成長する。

そんな季節が小暑です。
そして小暑の間に、出梅して、一番暑い時期「三伏」を迎えます。
盛夏の始まりが小暑といえるでしょう。

小暑にこの食べ物というのはないのですが、
この時期に始まる三伏の初日には餃子を食べる習慣があります。
ちなみに今年は7月17日です。
暑いのに、水餃子... 水餃子は餃子を茹でたものです。
「もっと熱くなったら餃子も食べたくなくなるし、気合入れ?」
面白おかしくそんな風に解説してもらったことを思い出しました。



~>゜)~<蛇足>~~
 小暑から大暑までが「暑中」の期間です。
 「暑中お見舞い」はこの時期に出します。
 立秋になったらどんなに暑くても「残暑お見舞い」になります。
 子供のころから、なんと理不尽なと思っていました(^^ゞ

~>゜)~<蛇足2>~~
 ここで紹介する七十二候は中国版です。
 日本のものとは違うものもありますのでご注意ください。
 一候、二候、三候と書きましたが、
 日本では初候、次候、末候ですね。

~>゜)~<蛇足3>~~
 ちなみに小暑の日本の七十二候は
 初候:「温風至」 (あつかぜいたる)
 次候:「蓮始開」 (はす、はじめてひらく)
 末候:「鷹乃学習」(たかすなわちわざをならう)
 微妙に違います...

~>゜)~<蛇足3>~~
三伏についてはメインサイトの「三伏」をご参照ください

~>゜)~<蛇足4>~~
蓮見についてはこちらで紹介しています。
北京風俗図譜から十刹海の蓮見



小暑の画像は百度百科から
清朝の年画『大寒物候圖』鶏乳 というのを見つけました。



大寒物候圖: 大寒の七十二候の絵
鶏乳   : にわとりとやにつく 大寒中の七十二候のひとつ。
       中国では初候ですが、調べたところ日本では三候です。
       鶏が卵を産み始めるころ、春ももうすぐそこまできています。


~>゜)~<蛇足>~~

大寒のころは体の5か所の冷えにご注意!

1、首:マフラーなどで温めましょう
2、鼻:小鼻の上のあたりををマッサージしましょう
3、肺:ネギと生姜と酢を入れたおかゆを飲んで温めましょう
4、腰:両手で腰を摩ましょう
5、足:足は第2の心臓です、足湯などで温めましょう
立冬には、餃子を食べます。
季節の区切りとしてこの日は餃子を食べますが
この日耳が凍傷にかからないと昔からいわれています。
凍傷から耳を守るため餃子を食べる...それを「安耳朶」といいます。

立冬の餃子について調べていたところ、
立冬の餃子の具はカボチャ... と書いてあるものがありました。
それも夏に収穫されて、熟したものだそうです。
その餃子は、古漬けになった酢漬けのにんにくと一緒に食べるそうです。
かぼちゃの餃子というものに今までお目にかかったことがないので、
なんともいえません....
日本の冬至カボチャに通じるものがあるので、ないとはいえないなな... とは思いました。

それから、羊の肉の餃子を食べると書かれているものもありました。
羊の肉は、体を温める作用があるのだそうです。
だから立冬の餃子は羊の肉の餃子... なのだそうです。
夏至麺

北京には「冬至にワンタン、夏至に麺」ということわざがあり、夏至には麺を食べます。
この麺は、ゆでた後、水をくぐらせる「過水麺」(水にくぐらせた麺)のことです。

暑くなってきた夏至のころ、釜揚げではなく、水をくぐらせ冷たくした麺は、たいそうおいしく感じられます。

北京では、日本で言うジャージャー麺、中国語で「炸醤麺(ジャージャンミェン)」にして食べます。油でひき肉と甘いお味噌(甜麺醤)いためたものを麺にあえてて、お好みで野菜をなどと一緒にいただきます。油でいためたお味噌は、風味もよく、食欲をそそります。

北京のお友達から注意の一言!「麺をくぐらせる水は湯冷ましを使うのよ」。日本では、あまり関係のないことですが...
(ちなみに、私は、外食時に、よいお水をくぐらせなかったものにあたって、おなかを壊したことがあります。中国ではやはり注意が必要です)

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