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燕京雑考@ブログ版
中国・北京の歴史、風習を紹介。一日一つを目指します。
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松鼠葡萄日本語で言うと、「リスとブドウ」です。リスには松ぼっくり... というイメージがありますが、中国のデザインでは、リスにはブドウです。

食器、装飾品のデザインなどなど、あちらこちらで見かける、とても身近なデザインです。清朝の貴族の屋敷の屋根の上だったかでも見かけたことがあり、こんなところに、「リスとブドウ?」と驚いたことがありました。

画像は、有名な画家、斉白石の「松鼠葡萄」を切手にしたものです。

リスは、ねずみに繋がり、ねずみは子供をたくさん産むことから、子沢山の意味があります。葡萄も実が沢山つくことから、これまた子沢山の意味。そこから、「松鼠葡萄」は子沢山、豊作を願った図案になっています。
松鼠桂魚
「松鼠葡萄」といえば、蘇州の老舗レストラン「松鶴楼」にの名物料理に「松鼠桂魚」というなの料理があります。
リスを使った料理ではなく、「桂魚の松の実入り甘酢あんかけ」なのですが、必ず付け合せには葡萄がついています。魚を揚げた形が、リス(松鼠)に見えるからとこの名が付いたといいますが、これに葡萄を付け合せにして、「松鼠葡萄」を表しているわけです。なかなか凝ったことをしますよね。もちろん他のお店でもこの料理は出るのですが葡萄はあまり付いていません。オリジナルならではのこだわりでしょうか。蛇足ですが、蘇州大好き?だった清の乾隆帝はこの料理がお気に入りだったようです。
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喜從天下

それも空からクモがす~~~っと降りてくる図案。
嫌いな人ならばぎゃ~~~と叫びたくなるような場面が描かれています。
これは「喜從天下」というデザインです。

「喜」は蟢子」、つまりアシナガグモのこと。アシナガグモは中国語で「喜子」、「喜蛛」、「喜母」とも呼ばれます。
服につくと、幸運をもたらすと昔から言われているのだそうです。
デザインの意味は、天から喜びが降りてきた..ということになりますね。.

それで、蜘蛛が吉祥のしるしなのですね。
この蜘蛛については、
長いこと息子に会えなかった母親の服にこの蜘蛛がついて、
数日後、息子が帰ってきた... などといろいろな逸話があるようです。


このデザインのクモの種類については、"Neighboring Nature"のナガタさんにご教授いただきました。
ありがとうございました!
粉彩像生瓷果品盤

おめでたい食べ物をお皿に並べました....

という感じですが、これは、色づけされた陶磁器で作られた物です。
本物のように作られた陶器を像生瓷というそうです。

お皿には、蟹、クルミ、ナツメ、茘枝、クワイ、ザクロ、落花生、蓮の実、サクランボ、ヒシの実などがのっています。

蟹は、一甲をあらわします。
一甲とは、科挙の最終試験「殿試」の最優秀のクラスのことで、
”祈・一甲合格”といった意味合いがあります。

茘枝は、茘枝の木は400年を経ても頑丈であるということから長寿を意味します。

くるみ、ざくろは、”たくさんの子供に恵まれますように
ナツメ、落花生は、”早く子に恵まれますように”という意味があります。

ということから、早くたくさんの子供に恵まれ、優秀な子供になりますように...
というようなデザインです。

結婚式に、使われたのでしょうね...

写真は、故宮の清の乾隆年間のものです。
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