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燕京雑考@ブログ版
中国・北京の歴史、風習を紹介。一日一つを目指します。
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柳絮(りゅうじょ リュゥシュィ)



北京の春の名物のひとつ。柳の綿のような実が風に乗って舞い散り、一面をうめ尽くす。
その様子は、風流で、詩文などにも多く詠まれているけれど、私個人としては、この時期、咳に悩まされありがたくない風物である。

高校時代、図書館で『柳絮舞うころ』という題名の本を見かけ、北京のこの季節に思いをはせていた。優雅な風物にだと思っていた。

そして高校卒業後北京に留学、この柳絮初体験。のどをやられ、寝込んでしまう。それ以来、この時期必ずと言って良いほど一度は寝込むようになった。いまだにこの時期が苦手だ。

「柳絮が舞う季節、何がせつないって、咳が止まらなくなって、腹筋は痛くなる、胸は痛くなる……授業中だって教室の中を柳絮が舞うでしょ。それをみるとね、かつてその柳絮に思いをはせていた自分が可笑しくなるの。」 BFにそんな風にぼやいていた自分がよみがえる。

2001/04/25


この柳絮は「毛白楊」(ポプラの一種)から発生するのですが、その後綿毛の発生を抑える遺伝子組替えを行った毛白楊の木が研究開発されました。

留学時代から風流だとは思いながらも、柳絮に悩まされてきたので、これで一息つけると思う気持ちがある一方、季節の風物が一つ無くなりそうでちょっと寂しいです。
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