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燕京雑考@ブログ版
中国・北京の歴史、風習を紹介。一日一つを目指します。
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夏の氷

中国において夏、氷を使用する歴史は古く、清朝においても冬の間に氷を保存しておくのはひとつの決まりでした。

明の時代では立夏の日に大臣へのご下賜があったといいます。また清の時代には三伏の始まり初伏から立秋の間に役人たちに氷のご下賜があり、チケット制で氷を受け取ったそうです。もちろん階級によりその量は違いました。

冬の間に保存された氷は、大きな塊は商店に降ろされ、小さなものは町を売り歩く小商いに卸されました。氷売りは銅の杯を二つ合わせて鳴らしながら歩 き、氷を買ったそうです。子供たちも小さな氷のかけらを買い求め口に含んでしばし暑さをしのぎました。

冬、北海、什刹海(シィチャァハイ)で氷をとり、近くの氷倉で貯蔵したといいます。かつては什刹海の近くで冷たい空気が流れているところがあり、 それを感じることができたそうです。そしてその奥には氷倉の入り口があったのだそうです。


町の氷売り(中国電影出版社「舊京風情」より)
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