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燕京雑考@ブログ版
中国・北京の歴史、風習を紹介。一日一つを目指します。
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「五色の紐でつなげた虎の人形」(燕京歳時記)

端陽には、手先の器用な女性たちはあまり布で小さな虎や、粽、ヒョウタン、ゆすら梅、桑のみなどを作って、五色の紐でそれらを簪などの飾りにしたり、紐を通して子供の背中に結わえたりする。

古い詩に「玉燕釵頭艾虎軽」(玉燕の釵頭の艾虎軽し)とあるが、ここに書かれているのが、このころに作られた虎の人形を簪に飾っていることをあらわしている。

『風俗通』には

五月五日五色の糸を肘につなげば、悪い鬼や凶器を避け、病気をも避けることができる。

と書かれている。

これらは、「長命縷(ちょうめいる)(長寿の紐)」「続命縷(ぞくめいる)」(ともに長寿の紐の意味)とよばれている。

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「菖蒲、艾(よもぎ)」(燕京歳時記)

端午には菖蒲やよもぎを門の傍らに挿して不祥を払う。
これらはヨモギで作った虎の人形や、菖蒲で作った剣を門に飾りとしていた古の習慣によるものだ。

「魔よけのお札」(燕京歳時記)

端陽になると、巷では一尺幅の黄色い紙に、朱印が押され、その下に、天師や鍾馗が描かれたり、五毒やまじないの文字が描かれたお札が売りに出される。人々は競って買い求め、門に貼って魔よけとする。

『後漢書・礼儀志』をみると
朱色の紐と、五色の印をもって門戸を飾り、悪気を止める
とあるが、これがお札の由来かもしれない。

「雄黄酒」(燕京歳時記)

端陽になると、一日から、酒と雄黄を合わせて、日にさらした「雄黄酒(ゆうおうしゅ)」をつくる。子供の額や、鼻と耳の間の辺りに塗るが、魔よけの意味がある。


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訳注:

雄黄: 石黄ともいう。 硫化砒素鉱 漢方で解毒などに用いられるものです。
「端陽 端午の節句」(燕京歳時記)

都では五月を端陽(たんよう)と呼んでいる。
五日を「五月の単五」ともいう。「単」は単に「端」と同じ音なので使っている。

例年、端陽まえに、裕福な家ではお互いにゆすら梅、桑の実、クワイ、桃、杏、そして厄除け餅、バラ餅などと一緒に粽(ちまき)を贈り合う。
仏や先祖を祭るときに粽、ゆすら梅、桑の実を正当な供物とするが、それには季節のものをお供えするという意味合いがある。

『続斉諧記(しょくさいかいき)』に
屈原(くつげん)は五月五日に汨羅(べきら)江に身を投げた。その人はそれを哀れみ、この日、竹の筒に米を入れ、汨羅江に投げ入れ、屈原を祭る。水中に潜んでいる水龍に盗まれないように竹の筒を栴檀の葉でふさぎ、鮮やかな五色の糸で結んで投げ入れる。
とかかれている。これが粽の起源と言われている。

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