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燕京雑考@ブログ版
中国・北京の歴史、風習を紹介。一日一つを目指します。
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文人の描いた旧都・北京 芥川龍之介 『雑信一束』より
十六 万里の長城


居庸関、弾琴峡を一見せる後、万里の長城へ上り候ところ、乞食童子一人、我等の跡を追いつつ、蒼茫たる山巒(さんらん)を指して、「蒙古! 蒙古!」と申し候。然れどもその偽りなるは地図を案ずるまでも無之候。いっぺんの銅銭を得んが為に我等の十八史略的ロマン主義を利用するところ、まことに老大国乞食たるに愧じず。大いに敬服仕り候。但し城壁の間にはエエデル・ワイズの花なども相見え、如何にも寨外へ参りたるらしき心もちだけは致し候。


大正十年(1921年)


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”我等の十八史略的ロマン主義”... 大いに納得した一言でした...

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芥川龍之介 (1892-1927:)この文章は、龍之介が大阪毎日新聞社の依頼により大正十年(1921年・中華民国十年)3月下旬から七月上旬まで中国を旅したときの絵葉書に記した訪問地の感想をまとめたもの。


テキストは:
「上海游記・江南游記」
講談社文芸文庫
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