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燕京雑考@ブログ版
中国・北京の歴史、風習を紹介。一日一つを目指します。
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凧、けり羽根、ガラスのラッパ、ポッペン(ビードロ)、うちわ太鼓、唐こま

子供が遊ぶ玩具も季節によって変化する。
都では十月になると凧やけり羽根などが見うけられるようになる。
凧は、竹を縛って骨にして、紙を貼って作ったもので、鶴や孔雀、雁、虎などの形で、巧妙な絵付けがしてある。子供達はこれを空に揚げ、目を楽しませてくれる。いろいろな鳴り物をつけたものは抑揚のある音を出すが、これまた聞くに値する。だから凧を風筝(かざごと)という。
けり羽根は、丸く切った皮で銅銭を包み、鷲の羽を上につけ皮ひもで縛ったもの。子供達はこれを蹴って遊ぶ。足の血行がよくなり、寒くなくなる。
ガラスのラッパは、口の形は盃のようで、柄の長さは60~90cmもある。ポッペンはひょうたん型で、柄の長さは長短さまざま。これらは琉璃廠で作られている。子供達は、息を吐いたり吸ったりして音を出し遊ぶ。新鮮な空気を吸うによい遊びである。うちわ太鼓は、鉄製の縁にロバの皮を張ったもので、うちわのような形をしている。柄の下の部分にも鉄の輪がついている。子供達は集まって藤の撥でこれをならして遊ぶが、太鼓の音はどんどん、鉄の輪はちゃりんちゃりんと、太鼓がなると鉄の輪もなる。これは新年を迎える太鼓だ。唐こまは車輪の形をしていて、間に短い軸がある。紐でつないだ二本の棒をもってコマを揺り動かし遊ぶ。そのとき空の上から朝の鐘音が聞こえてくるような音を出す。



『日下旧聞考』をみると
凧は、韓信が初めて作ったものと古くから伝えられている。五代の漢の末期に李業が隠帝のために凧を作り、宮門のそとで揚げたという話もある。羽根は、蹴り羽根で、鉛や錫で銭の形の錘を作り、鶏の羽の飾りをつけたもの。子供達は群れをなしてこれで遊ぶ。さまざまな蹴り方があり、それは蹴鞠の伝統を受け継いでいる。

とある。
ガラスラッパについては記載がない。
ポッペンについては、
鳴り物の一種で、鳴りひょうたん、ガラスラッパとも言われている。小さいものは10cmほど、大きいものは直径1mほど、色は紫が多い。子供たちは口にくわえて、息を吸ったりはいたりして音を出す。

とある。

また、『帝京景物略』には
元日の夕方、子供たちは太鼓を打ち鳴らし、それは明け方まで続く。これをうちわ太鼓という。

とある。
今でも十月になるとこれを見かけるが、必ずしも元日の夕方に打つというわけではない。うちわ太鼓を、羯鼓(かっこ)とも言ったりするが、それは間違いだ。羯鼓は今日芝居で使っている太鼓のことで、二本の撥を使って打つものだ。これについては古の唐の詩人の詩には「頭は青山の峰の如く、手は白雨の点(しずく)ごとし」と詠まれている。一本の撥で打つとすれば、このように細かく打つことができるだろうか。だからこの二つは別物なのだ。
唐こまについては記載がない。


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