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燕京雑考@ブログ版
中国・北京の歴史、風習を紹介。一日一つを目指します。
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中国の暑気払の飲み物は「酸梅湯(スァンメイタン)」と「緑豆湯」。「緑豆湯」が温かいのに対して、冷たい飲み物が「酸梅湯」です。売り子も「冷たいよぉ」と銅の杯(小さなお碗?)を二つ指に挟み、器用にピンパンと鳴らしながら売り歩きました 。



「酸梅湯」は中国の伝統的な清涼飲料で暑気払の飲み物で、現在飲まれているものは、清朝の御膳房で皇帝のために作られていたもののレシピが原型 だといいます。原料は、烏梅(ウーメイ)(梅の燻製)、桂花(金木犀)、氷砂糖、蜜で、ほのかに甘く、ほのかに酸っぱく、そして木犀のほのかな香りがなんとも言え ません。そしてそれを冷たくしたものを特に「冰鎮酸梅湯 」といいますが、「酸梅湯」はもともとが冷たい飲み物なので、「ビンビンに冷やした」ということなのかもしれません。

特に有名なのは琉璃廠の「信遠斎(しんえんさい シンユェンジャィ)」のもの。

参考までにこの老舗の信遠斎の作り方は……:

   烏梅(華南産)を白砂糖または氷砂糖のシロップで煮詰める。
   「桂花母子」という金木犀の花のエキスを加え混ぜる。
   適当な濃さにした液を漉し、磁器の甕に移す。
   氷の入った漆塗りの桶に甕を入れ次の日に売りに出す。

売りに出される酸梅湯はとても冷たく、暑さで渇いた喉を潤してくれました。

蛇足になりますが、銅の杯二つをならすのは、「打冰盞(ダービンジャン)」といい、酸梅湯売りだけではなく、ほかにも冷たい飲み物を売る売り子たちが同じようなスタイルだったようです。銅の音が涼しげに聞こえるからでしょうね。

絵は「舊京風俗百圖」より


ちなみに、現在は、ペットボトルでソフトドリンクと並んで季節を問わず、売っています。
これを見かけると、私は、思わず手が出ます(^^ゞ
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